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A006TとCR311

この2つの英数字がタイヤの型番だとわかった方はかなりのラリー通だと思います(マテ)。
それぞれ横浜ゴムとダンロップが生産し欧州各国で販売している、
FIA公認ターマック路面用モールデットスリックタイヤの型番なのです。
2種類のタイヤともレインやインターミディエイトはないようで、雨天の際はタイヤに溝を掘るハンドカットを施すようです。

YOKOHAMA ADVAN A006T

DUNLOP CR311

A006Tは元々は1997年の英国選手権にサニー(パルサー)2.0GTiキットカーで参戦していた
ニッサンワークス(Nissan Motorsports Europe)に供給するために開発されたタイヤで、
昨年のWRCモンテカルロでこれをランエボⅨ Gr.Nに装着した奴田原文雄選手がPWRCで優勝しています。
現在このタイヤは静岡県三島市にある横浜ゴムの工場で生産され欧州各国で販売されています。
CR311の方はダンロップのイギリスの工場で生産されこれも欧州各国で販売されています。

日本国内では、JAF公認ラリーのレギュレーションでこういったタイヤの使用を禁じていることから、
日本国内では販売されていません。これは恐らくFIAターマックタイヤには大概

FOR COMPETITION USE ONLY

とサイドウォールに書いて一般ロードタイヤとしての使用を不可能にしていることもあるのでしょう。
更に詳しいことは不明ですが、こういった一部の競技用のタイヤはサイズの表記がJIS規格外であることから、
使用時における各種自動車保険が有事の際は適用外になるからと聞いたことがあります。
しかしブリジストンを含む国内メーカー3社が販売しているJIS規格のサイズ表記のグラベル用ラリータイヤや
所謂Sタイヤは一般公道でも使用が可能だったりします。競技車で通勤する人もいますし。
しかし一般公道を使用するロードセクションは一般車と同じように道路交通法など各種法規に沿って走行します。
日本国内のFIA格式ラリーでJIS表記外のタイヤを使用した競技車の有事の際の保険についてはわからないのですが、
国内ラリーで云うところの「ラリー保険」を掛けているのではないでしょうか?
※教えてくだされエロい人m(__)m

日本では過去に2度FIA格式のターマックラリーが開催されました。2001年と2002年のアルペンラリーです。
本来FIA格式のターマックラリーでは公認を受けたターマックタイヤしか使用できませんが、
日本ではこれらのタイヤの入手が手間と費用がかかる海外業者からの直接購入以外になかったことから、
「特別規則書」に国内メーカー製Sタイヤの使用を認める条文がタイヤ形式名と共に記載されました。
海外でも日本製Sタイヤが売られており、ラリーでも結構使われているようです。
2001年の時はごく一部の有力選手だけがFIAターマックタイヤを使っていましたが、
2002年の時は横浜ゴムがA006Tをアルペンラリー向けとして日本国内で販売されたことがあります。
上記の横浜ゴムのサイトがそれなのですが、このタイヤは無論JAF公認ラリーでは使用が出来ません。
ダンロップCR311はこの時でも国内販売はありませんでしたが、
一部ダンロップのサポートを受けている有力選手がCR311の供給を受けていたとのことです。

個人的には日本でも国際イベントが年に2度開催されるようになって
規則や考え方等が全日本ラリーにも波及するようになったのだから、
全日本ラリーだけでもキチンとターマックラリー用に開発されたタイヤを使えればいいのですが、
全日本のターマックラリーでは「公道も走れるサーキットタイヤ」であるSタイヤを使用しています。
公道の法規は別にしてもブリジストンがFIAターマックタイヤを製造していないことがあり、
ブリジストンのサポートを受けているチームと不公平が生じることがあると思います。
WRCでピレリやBFグッドリッチ(ミシュラン)がダメならブリジストンがあるではないかという話もラリーファン系の
BBSにはよく出るのですが、現状でもターマックタイヤを持っていないし開発を始めるということも聞かないのですから、
これはブリジストンの英断を待つしかありません。

因みにラリー用ターマックタイヤとレース用のタイヤとでは構造が若干違っているそうです。
ラリーではサーキットレースではあまり考えられない「インカット」をするからで、
サイドウォールやショルダーを厚めにしているそうで、同じサイズではラリー用は若干重たいのだとか。
ターマックラリーでのインカット走行はサーキットレースでよくある縁石ゼブラにタイヤをのせることではなく、
舗装路面の外側のグラベルの部分にタイヤを入れることです。
無論それは障害物によるバーストなどの危険が低い箇所での話ですが、
WRカーではムースタイヤ等の耐パンクタイヤが使えるので、かなりガンガンインカットするそうです。
ただこれを国内ラリーに視点を切り替えれば、例えBSがターマックタイヤを販売しだしたところでも
日本のラリー特有の事情によってレギュレーションが変わったりすることはないような気がします。

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